第32番札所 八葉山 禅師峰寺 求聞持院

はちようざん ぜんじぶじ ぐもんじいん

JR後免駅からバス十市行き 峰寺下車 徒歩15分。 
御詠歌 静かなる我がみなもとの禅師峰寺浮かぶ心は法の早舟 
住所 高知県南国市十市3084 
TEL 088-865-8430 
HP  
宗派 真言宗豊山派 
開基
行基 
宿坊 なし 
駐車場 境内まで徒歩2分 
南国市役所 電話088-863-2111 
http://www.city.nankoku.kochi.jp/ 

 

土佐湾が望める峰山にあり、急な坂道を上った所に地元では「峰寺」として親しまれている「禅師峰寺」。

神亀年間(724~729)、聖武天皇の勅願により行基が建立したといわれ、その後、大同2年(807)には弘法大師が来錫、虚空蔵求聞持法の修行をし、院号の求聞持院もそれにちなみ、土佐の海の航海安全を祈願しながら十一面観世音菩薩を刻んで本尊とした。

 

太平洋の海原が一望でき、日の出や夕景が美しく、日が没すると、宵の明星が拝める所でもある。
明星は虚空蔵菩薩の化身ともいわれている星である。

 

「船魂観音」として漁民の信仰を集めており、土佐藩主・山内一豊も、参勤交代で浦戸港から江戸に向かう時にはここの本尊に航海の安全を祈願したことから「船魂観音」と呼ばれ、船乗り達から崇敬されています。
また、鎌倉時代の銘が残る梵鐘、永禄13年(1570)の銘がある鰐口など貴重な品も収蔵している。

仁王門をくぐると、境内には屏風岩などの変わった岩石があり、鐘楼の右後ろには、岩のくぼみに溜まった水が潮の干満によって水位が変わるという潮の干満岩もある。
さらに石段を50段ほど上ると本堂、そして左奥が大師堂です。

 

平安時代中期の仏師・定朝(じょうちょう)作といわれる金剛力士像は、国の重要文化財に指定され、宝物殿に安置されています。
現在、仁王門で厳めしい顔で睨みをきかせる仁王像はレプリカ。

 

参拝のあと太平洋を眺めると右手に桂浜が、左手には手結岬が見えて大自然の素晴らしさが満喫できます。

禅師峰寺 禅師峰寺 本尊
十一面観世音菩薩
真言
おんまか きやろにきや そわか
32禅師峰寺の本堂
禅師峰寺の本堂

 

境内にはユースホテルがある。
新しい寺の行き方として、この寺はユースホステルを経営している。通夜堂の変形である。そこには当然若者向けのアイデアが生きている。この寺で言えば、例えば名物の奇岩に面白い知的な名がついている。曰く三猿の岩(見ざる、聞かざる、言わざる)八峰列島岩、座禅岩、同行二人岩など、昔と今の結合である。 [四国八十八ヶ所詳細地図帳21世紀新版より抜粋]

 

十一面観世音菩薩
観音菩薩の変化身(へんげしん)の一つであり、六観音の一つでもある。日本語では「十一面観音菩薩」、「十一面観世音菩薩」などさまざまな呼び方があるが、国宝、重要文化財等の指定名称は「十一面観音」となっている。玄奘訳の「十一面神咒心経」にその像容が明らかにされているとおり、本体の顔以外に頭上に11の顔を持つ菩薩である。

十一面観音はその深い慈悲により衆生から一切の苦しみを抜き去る功徳を施す仏であるとされ、女神のような官能的な容姿に造られたものが多い。

 

多くの十一面観音像は頭部正面に、阿弥陀如来の化仏(けぶつ)をいだき、頭上には仏面、菩薩面、瞋怒面(しんぬめん)、狗牙上出面(くげじょうしゅつめん)、大笑面など、人間の喜怒哀楽を表現した面を乗せ、右手を垂下し、左手には蓮華を生けた花瓶を持っている姿であることが多い。この像容は玄奘訳の「十一面神咒心経」に基づくものである。瞋怒面は眉を吊り上げ、口を「へ」の字に結んで怒りの表情を表したもの、狗牙上出面は結んだ唇の間から牙を現わすもの、大笑面は大口を開けて笑う表情を表したものである。通例、頭頂に仏面、頭上の正面側に菩薩面(3面)、左側(向かって右)に瞋怒面(3面)、右側(向かって左)に狗牙上出面(3面)、拝観者からは見えない背面に大笑面(1面)を表わす。

第31番札所 五台山 竹林寺 金色院

33番雪蹊寺へ11キロ

第33番札所 高福山 雪蹊寺(高福寺)