第37番札所 藤井山 岩本寺 五智院

ふじいさん いわもとじ ごちいん

JR窪川駅から徒歩 約15分。 
御詠歌 六つのちり 五つの社 あらわしてふかき仁井田の 神のたのしみ 
住所 高知県高岡郡四万十町茂串3-13 
TEL 0880-22-0376 
HP  
宗派 真言宗智山派  
開基
行基 
宿坊 あり(要予約) 
駐車場 境内まで徒歩3分 
四万十町 電話0880-22-3111 
http://www.town.shimanto.lg.jp/ 

 

清流・四万十川の上流域ににある「岩本寺」。

岩本寺はもともと福円満寺と称しており、仁井田大明神の別当として天平年間(729~749)に 聖武天皇の勅願により行基が開創し、仁王経による七難即滅・七福即生を祈願して、天の七星を象徴した七つの寺を建て「仁井田七寺」と呼ばれた。

 

弘仁年間(810~824)にはこの地を訪れた弘法大師が、さらに五社五ヵ寺を建立し、一の宮に本地仏の不動明王、二の宮に観世音菩薩、中の宮に阿弥陀如来、四の宮に薬師如来、 森の宮に地蔵菩薩を安置した。
本尊が五体ある珍しい寺で「仁井田十二福寺」と呼ばれることになり、庶民から貴族や皇室などの信仰を集め、寺運は隆盛を極めたという。
戦国時代には兵火にあって全焼したが、足摺岬にある金剛福寺の山主・尊快法親王により、寺号を現在の名に改め再興された。

 

境内には、弘法大師にまつわる動植物の七不思議の伝説が伝わっている。
七回も花を咲かせ、三回も実るようになった「三度栗」は今も境内にあり、川を歩いても人々がケガをしないように巻き貝の尖った部分を大師が除かれた「尻なし貝」、磯の貝が桜の花びらになったという「桜貝」、大師が娘の血を吸った蛭の口を封じた「口無し蛭」、難産の女性を見つけた大師が桜の木で加持して安産させた「子安桜」、盗難で困っていた庄屋のために大師が盗難よけの祈念をした「戸たてずの庄屋」、大師が使い古した筆を植えたところ、 筆にそっくりな草が生えたという「筆草」は絶えてしまいました。

 

本堂は昭和53年の再建で、内陣の格天井のはめ絵は、現代の絵画が575枚の絵が描かれている。 この絵は全国から公募されたもので、洋画・日本画・水彩画・水墨画・ちぎり絵など種類も様々。題材も仏様からマリリン・モンローまで、多岐にわたっている。

 

平成8年に落慶したお堂は、木造でありながら円形という珍しい建物だ。 本尊は大聖歓喜自在天で、歓喜天や大聖歓喜天と言った名前でも知られていて、元はインドの神主であったが、仏道修行の誘惑者として様々な悪事を働いが、後に仏に帰依し、財宝の神様、博愛の神様として信仰を集める。
一般には商売繁盛、夫婦円満、子授け祈願、病悩祈願、盗難退散、財宝成就の民間信仰の対象として有名。

岩本寺 岩本寺 本尊
不動明王,聖観音菩薩, 阿弥陀如来,薬師如来,地蔵菩薩
真言
のうまくさんまんだ ばざら だん せんだ まかろしゃだ そわたや うんたらた かんまん おん あろりきゃ そわか おん あみりた ていせい から うん おん ころころ せんだり まとうぎ そわか おんかかかび さんまえい そわか

37岩本寺の天井絵
岩本寺の天井絵

 

密教を広め、密教を守ってきた八人の高僧。

1. 龍猛菩薩
(りゅうみょうぼさつ) 大日如来の弟子から密教の経典をこの世に伝えた。
2. 龍智菩薩
(りゅうちぼさつ) 龍猛から密教の教えを受け継いだ。
3. 金剛智三蔵
(こんごうちさんぞう) 「金剛頂経」を唐に伝えた。 4. 不空三蔵
(ふくうさんぞう) 西域生まれ。金剛頂経を漢字に訳した。
5. 善無畏三蔵
(ぜんむいさんぞう) インドで生まれ唐に入り大日経を伝えた。
6. 一行阿闍梨
(いちぎょうあじゃり) 空海の師でもある善無畏の弟子となり「大日経疏」をまとめた。
7. 恵果阿闍梨
(けいかあじゃり) 空海が唐に留学中に金剛界、胎蔵界の密教を弘法大師に伝えた。
8. 弘法大師
(こうぼうだいし) 恵果より密教の奥義を伝授し日本で真言宗を開いた。

第36番札所 独鈷山 青龍寺 伊舎那院

38番金剛福寺へ90キロ

第38番札所 蹉蛇山 金剛福寺 補陀洛院