第85番札所 五剣山 八栗寺 観自在院

ごけんざん やくりじ かんじざいいん

JR高松駅きより琴電バス八栗行き、八栗ケーブル下車 八栗登山口のケーブル利用。 
御詠歌 煩悩を胸の智火にて八栗をば修行者ならで誰か知るべき 
住所 香川県高松市牟礼町大字牟礼3416 
TEL 087-845-9603 
HP  
宗派 真言宗大覚寺派  
開基
弘法大師  
宿坊 なし  
駐車場 境内まで徒歩3分 
牟礼町役場 電話087-845-7571 
http://www.city.takamatsu.kagawa.jp/mure/index.htm 

 

五つの峰が剣のようにそびえ立つ五剣山の中腹に位置し、昔は遍路泣かせの難所だった「八栗寺」。

 

昔は、山頂から八ヵ国が望めるというので「八国寺」と呼ばれていた。
天長6年(829)入唐前の弘法大師がこの山に登り八つの焼栗を埋めて旅の無事を祈願した。帰国後、再び当地を訪れて求聞持法を修した時、天から五柄の剣が降ってくると共に山の鎮守である蔵王権現の御神託があったという。また八つの栗も無事に成長していたので、五剣山八栗寺と号した寺を建立した。
弘法大師は剣を巌穴に埋め、大日如来像を刻み、山の鎮守としました。

 

中世は山岳修験の場としても栄えたが、戦国時代に長宗我部氏の兵火により堂宇は焼失したが、文禄年間(1592~1599)に無辺上人が再興に尽力し、江戸時代には藩主松平頼重・頼豊が諸堂を再建し、松平家祈願寺とした。
ケーブルカーの駅から両側にある土産品店を抜けて境内に入ると、色鮮やかな多宝塔・大師堂・護摩堂・聖天堂・本堂と伽藍が緑の中に埋もれるように点在する。

 

本堂の左手にある聖天堂の本尊は、木食以空上人が後水尾天皇皇后の東福門院より賜ったという、弘法大師作の歓喜天で、象頭人身の男女の神が抱き合った姿をしている。高さ約15cmという小さな黄金の像で、50年に1度しか開帳しない秘仏。

 

この歓喜天は「八栗の聖天さん」とも呼ばれ、福徳自在、商売繁盛、夫婦和合のご利益を求め、初詣や、16日の聖天縁日には多くの参拝者でにぎわう。

 

本堂の脇の石段を登った所には中将坊堂があり、山の守り神である天狗の八栗山中将坊をまつり、天狗は修験者の象徴であり、八栗寺が古くから山岳修験の行場であった名残がうかがえます。
新しい下駄を奉納し、翌日訪れると天狗様が加護のために働いた証拠に、下駄の歯が汚れているという、いいつたえが残っています。

 

なお、八栗寺の奥の院・竹宮観音の岩窟の中には馬頭観音が安置されています。

八栗寺 八栗寺 本尊
聖観世音菩薩
真言
おん あろりきゃ そわか
85八栗寺の五剣山と本堂
八栗寺の五剣山と本堂

 

歓喜天(福徳の神)
魔神を支配するヒンズー教の神が仏教に取り入れられたもの。
インド伝来の天尊で、商売繁盛・夫婦円満のご利益ありと言われている。
象頭人身の男女のうち、本当の神は牙の折れた女神のほうで、十一面観音の化身といわれている。

 

香川県で18ケ所目となる道の駅が牟礼町にオープンした。四国八十八ヶ所の八栗寺と志度寺中間に位置し、足洗い場や寝ころぶスペースがあるお遍路さんにやさしい施設。また、この道の駅は上下水道が停止しても利用できる防災トイレや自家発電装置、災害情報を提供する情報ステーションを備えており、防災拠点としての機能を持っているのが特長。
施設内には瀬戸内の新鮮な魚介を使った料理が味わえる食堂や近隣の野菜などを販売する物産館がある。瀬戸内海の風景が見える隣接する房前公園は利用者の憩いの場になりそうだ。

第84番札所 南面山 屋島寺 千光院

86番志度寺へ8キロ

第86番札所 補陀洛山 志度寺 清浄光院