持参品

まず、最初にどんな形でのお遍路にするか?により、荷物は大きく違ってきます。
ツアーに参加しての団体バスでのお遍路。
タクシーを利用してのお遍路。
マイカー・レンタカー等自分で運転してのお遍路。
公共交通機関を利用しながらのお遍路。
そして、歩き通してのお遍路。

 

ここでは歩き遍路を主に、必要になった時は公共交通機関をも利用する感じで話を進めます。
昔とは違い、携帯電話ひとつ取ってみても時代は大きく変わりました。 普通のスタイルは、白装束・輪袈裟・金剛杖・菅笠という姿に、納経帳・納札・お線香・巡拝用ローソク・経本等をずた袋に入れて、という感じですが、最近は人それぞれ。

 

ただ、お遍路さんと認識してもらうと、いろんな面で歩きやすい事を考えると、白装束・金剛杖・菅笠は最低あった方がいいとは思います。菅笠はレインポンチョとの併用すると雨の日も安心。思いのほか役に立ちます。

 

水分補給の事を考えて、水筒より軽い500?のペットボトルは最初にお茶でも現地で買ってよく洗い、利用する事を考えて下さい。(冷たい物は出来るだけ避けて下さい。)
海岸線や山岳路等、水の手に入りにくい事も考慮して、いつも持ち歩く習慣をつけて下さい。
また、食糧も同様の事を考えて、簡単にエネルギー(炭水化物)の補給ができる携帯用食品等も、必ず持参して下さい。

靴は、しっかりしたウォーキングシューズや軽登山靴等、長く歩くことを考慮して、もし新しく買ったならば必ず履きならす事が大切です。さらにマメの事を考えると速乾性の高い靴下や厚い靴下・五本指の靴下があればさらにいいとは思います。
マメ防止には靴の中と足を乾燥させることがポイント。
歩行中2時間に一度は休憩を取って、ソックスも脱ぎ、足と靴の中を乾燥させて下さい。

 

お賽銭用の小銭も忘れがちなので、一番いいのは毎朝、または3日おきぐらいに、いつも同じような状態を保つ習慣を作る事が出来れば、他の事を含めて、問題は少なくなります。

 

携帯電話のナビゲーションシステム(GPS機能)と携帯電話充電器
携帯電話の持参は意見がまっぷたつに割れるかもしれません。 ただ、公衆電話がどこにでもあるわけではなく、さらに以前より数が減った事。また、宿に予約を入れたり、到着の遅れを連絡したりするのに便利です。
さらにGPS機能で次の寺への方向がわかりやすくなります。
ただし、道に迷ったりする事により、土地の人との会話が増す事がある事なども理解しておいて下さい。

 

使い捨てライター
線香とローソクに火をつけるとき使います。札所の灯明台には、種火となる太いローソクや、引き出しの中にはマッチが備えられているのが普通ですが、万一のために持っていた方がいいでしょう。なお、他人のローソクから火を移すと、その人の業を引き継いでしまうとも言われているので、自分で火をつけた方が精神的にはいいのかもしれません。

 

救急用品・薬品・足のマメ対策(テーピングや塗り薬等)を考慮しておいて下さい。
洗濯用品・ビニールひも・洗濯ばさみ
着替え・タオル・ポケットティッシュ
ザック・雨具 (レインポンチョで充分)
蒸れなくて防水性能の高い素材のものを選んで下さい。

 

カメラ・筆記用具etc.
歩き遍路専用地図「四国遍路ひとり歩き同行二人」
高くない物で現地で手に入る物は、出来るだけ現地調達して、少しでも荷物を軽くする事を心がけて下さい。
忘れやすいところで、爪切りや耳かき、それからハサミもあれば便利です。

宿の予約

最初にある程度のプランを自分で立ててから、スタートはすると思いますが、歩き始めると、すぐにわかりますが当初の予定どおりには、いかないことの方が多くなります。
とりあえず最初の1週間分ぐらい予約しておいて、毎日の進み具合に応じて、その先を予約したり、必要に応じて調整するというやり方がいいと思います。
1日歩く距離は20km~30km位までを目安に、無理をしないでお寺の数よりも宿の有無を優先して下さい。

 

暇な季節なら、前夜に翌日の宿を予約するというパターンでも問題ありません。
日の出とともに起き出して、午後2時ごろから4時ごろまでに必ず宿に入るパターンで、最初の間は、出来るだけ余裕をもって予約を入れるようにし、慣れてくると自分のペースがわかり、予約のタイミングもわかってきます。
当たり前ですが、もしキャンセルする時は、出来るだけ早めに連絡をして下さい。いい加減な人も多いと聞きます。

 

また貴重な経験として、季節は限られるけれど 野宿をしてみることはどうですか?。遍路のコース上には、無人のお堂やバス停小屋など、野宿に役立つ場所も結構あります。寝袋やマット等荷物が増えますが、費用の側面だけからでなく、修行としてあえて野宿を選択している人もいます。数日野宿したら、必ず宿に泊まって風呂に入るというように折衷案を選択している人もいます。

郵貯カードの利用

大金を持って歩く事は出来ないので、数日分だけ用意して、それも数ヵ所に分けて、現金は持つようにして下さい。
便利なのは、郵貯カードの使用。どんな小さな町にも郵便局があるので大手銀行よりも郵貯カードが役立つ。
一週間もすれば、お金もその他の事も、いろいろ自分独自ののペースがわかってきます。
旅立つ前に、必ずカードを作っておく事をおすすめします。

費用と予算

概算として
自宅から四国・徳島までの往復交通費
お遍路用品として、
装束類 白衣・菅笠・輪袈裟・金剛杖・納経帳など 17,000円 ~
納経朱印 300×88 = 26,400円
食費(主に昼食代)600×40~50日。
宿泊費は、1泊2食つきで、6000~7000円(税込み)×40~50日。
後、お賽銭の小銭と、雑費の用意が必要です。